西が丘スポーツクラブ

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技術はあって当たり前、その上で必要なプレーとは?

time 2017/09/11

技術はあって当たり前、その上で必要なプレーとは?

久しぶりにJリーグを観戦してきました。

東京ヴェルディvs 松本山雅FC

試合は2-1で松本山雅FCの勝利です。前線から激しくディフェンスすることが持ち味の両チームの試合は、中盤で安易なミスが命取りになる緊張感が溢れる試合でした。知将反町監督に鍛えられた松本山雅FCは、ヴェルディを良くスカウティングしておりヴェルディのウィークポイントを執拗に攻めてきます。

試合レポートを細かく書き過ぎると専門的な文章になってしまうので、このブログでは割愛しましょう。結局は松本山雅FCが強かったということ。そして参考になるシーンをいくつか。

まず現在サッカーは、運動量がとにかく求められています。ドリブルが上手い、パスが上手い、ディフェンスが上手いなどは当たり前で、その上でスタミナや肉体的な強さが必要です。今日は負けてしまいましたが好調ヴェルディを支える渡辺晧太選手(何と18歳!)と梶川諒太選手の身長はそれぞれ165㎝と164㎝です。二人とも技術的にとても高いレベルにあります。しかしそれ以上に評価されているのは前線からのディフェンスです。相手のDFに激しくボールを奪いに行ったと思えば、自陣ゴール前まで全力ダッシュでディフェンスに向かいます。また味方がボールを奪った際には相手の空いているスペースにこれまた全力ダッシュでパスをもらいに行きます。

ここまで動いてくれると味方は楽でしょうね。大人のサッカーは11人で行いますが、渡辺選手と梶川選手がいると12人で試合をしている感覚ではないでしょうか。

先日の日本代表対オーストラリア代表の試合でも日本代表のディフェンスが際立っていましたが、その試合で一躍脚光を浴びたガンバ大阪の井手口選手も運動量が多いのが特徴です。調べたらサッカー選手として小柄な部類である171㎝でした。やはり今は小柄でも活動量が多い選手が活躍しますね。

しかし運動量が多いと言ってもやみくもに走っているだけではいけません。走る量も必要ですが、その質を向上させる必要があります。よく「あの選手は次のプレーを予測している」「あの選手は先が見えている」など解説者が言いますが、これではまるで予知能力者のようですね。もう少し掘り下げてみましょう。

まずサッカーは11対11(子供の試合は8対8)の試合ですが、基本は1対1です。センターバックの選手は相手のセンターフォワードの選手をマークして、中盤でもそれぞれミッドフィールダーがマークし合います。例えば相手のセンターバックが味方のゴール前まで侵入してきた場合(これをオーバーラップと言います)に誰がこのセンターバックをマークするのか?それは味方のセンターフォワードの選手です(守備戦術にはマンツーマンディフェンスやゾーンディフェンスなどがありますが、ここではわかりやすくオールコートのマンツーマンディフェンスで考えます)。

この際に相手のセンターバックの選手を追いかけてセンターフォワードの選手がボールを奪うことが重要ですが、その前に相手センターバックの選手が動き出したことを察知することが出来なければただ見送るだけになってしまいます。これはサイドの選手も同様で、相手のサイドバックが攻め上げって来た際に最後までマークしてディフェンスしなくてはいけませんが、相手の動きに気付かなかったら終わりです。

相手がボールを保持している際にドリブルで攻めあがって来た際の対応は誰でも出来るのですが、ボールが無いところで攻めあがって来た時の対応でその選手の評価がわかります。ちょうど良い動画がありました。

画面の端から急にブラジルの選手が出てきますね。日本の選手はボールしか見ておらず、誰もその選手を注意していません。結局シュートされています。この急に出てくるブラジルの選手を捕まえるにはボールを保持している選手を見つつ、他の選手も視野に入れておく必要があります。ボールを保持している選手を見ているだけではだめなのです。常に相手の選手たちを見て動き出したらすぐに対応できるようにしなくてはいけません。

これは自分たちが攻撃する時に置き換えても同じことが言えます。

攻撃の目的はシュートをすることです(ゴールは結果です)。そのシュートの確立が一番高いのは相手ゴールキーパーと1対1になるシチュエーションです。相手のディフェンスが3人いる時よりも相手のゴールキーパーが1人しかいない場合は後者の方がゴールになりやすいですよね。そして相手のゴールキーパーと1対1になるには、相手のディフェンダーとゴールキーパーとの間でパスを受けるのが一番確実であり、そのために様々な戦術が存在します。

よく試合中に指導者が「相手の裏を狙え!」と叫んでいる光景を目にしますが、これは相手のディフェンダーの後ろのスペースでゴールキーパーとの間を狙えとの意味です。

フォワードや攻撃的な選手はこの相手ディフェンダーとゴールキーパーとの間のスペースでボールを受けることが求められ、そのために様々な”動き”をします。これも動画で見てみましょう。

英語ですが意味は理解できると思います。味方からのパスを受けるべく何度も動き直していますね。足元でボール受けてドリブルで勝負するの大事ですが、このようにスペースでパスを受けるのも良い選手の重要な要素になります。

これもボールを保持している味方の選手だけを見ていてはいけません。ボール保持者と相手ディフェンダーのポジションとその背後のスペースを見ている必要があります。そしてチャンスと思った時にはそのスペースに向けて全力ダッシュです。それがダメだったらまた繰り返すだけ。

「技術はあるけど何か物足りない」「見ててもどかしさを感じる」これらは試合を見ている保護者の方からよく聞く言葉です。そして言われる子は大抵足元の技術に優れている子が多く、パスを受けた時は一生懸命に何かしらやるのですが、しかしそれしかありません。攻撃の際はもっと相手ディフェンダーの後ろのスペースに全力で走りパスをもらう動きをしなくてはいけませんし、ピンチの時は味方ゴール前までこれまた全力で戻るプレーが足りてないのです。

それが出来る選手は身長や体格、足の遅さに関係なく活躍できますし評価されます。ドリブルが上手い、パスが上手いだけの選手はその辺にたくさんいます。しかしすでに世界の潮流は技術があって当たり前、その上でどれだけ危険を察知できるか?相手ディフェンダーの後ろのスペースに走りこめるか?なのです。

冒頭の東京ヴェルディの渡辺選手や梶川選手ですが、小さくそして足が特別速いわけではありません。日本代表の井手口選手も同様です。それでもプロサッカー選手として活躍するのは、このようにボールが無いところの動きの量と質が格段に高いからです。派手なフェイントやドリブルばかりに目が行きがちですが、試合は得てしえてボールが無いところで勝負が決まります。

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NSC 松尾

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これまでサッカーに縁が無かった方にもサッカーをわかりやすく解説します。また自身の健康やスポーツ全般について取りあげます。 ご意見ご要望はこちらまで。 nishigaoka.club@gmail.com [詳細]