今回はジュニアユースチームの練習をご紹介。

ただ写真撮影と相性が悪い夜間に行っていますので、写真の精度が悪いのはご勘弁を。

さて今は「ポゼッションの向上」に取り組んでおり、これがまたとても興味深いメニューをやっていますので、写真では分かりづらいですが頑張って解説します。

まずは監督から今日の練習内容の説明。様々な立ちポーズで真面目に聞いているのがこのチームらしいところ(笑)。

まずはセンターサークルに沿って立ち、パスを出した相手に向かって走ります。まぁウオーミングアップですね。

次は、パスを出す選手がパスを受ける選手に次にパスを出す選手を指名します。このあたりから文章がややこしくなってきます。選手たちも気を抜くと指名された選手にパスを出すことだけに集中して、パスを出す選手を伝えることを忘れてしまうケースが多々見受けれられ。

もちろんタッチ制限があるので、例えば次にパスを出す選手を指名する時に、その選手が相手の右側にいる場合はそちらにパスを出すのが効果的で、左側にパスを出すと受け手が困ってしまいます。要は次にパスを出す選手を考えて、自分がパスを出す方向や強弱を考えなくてはいけません。

この練習にディフェンダーを一人をつけたパターンです。ルールは同様で、パスを出す選手はパスを受ける選手に次にパスを出す選手を指名しなければいけません。

先ほどは障害が無かったですが、今度はボールを奪うディフェンダーがいます。ですので、パスを出す選手は様々なことを考えながらパスを受ける選手に指示をしなければいけないのですが、自分もゆっくりしているとディフェンダーにボールを奪われてしまうので考えるスピードを速くしなくてはいけません。

中々上手くボールは回らなくすぐに奪われてしまいますが、それだけ高度な練習メニューなのでしょう。考えることが多いのと考えるスピードを求められます。とてもえげつないメニューですね。

少し休憩をして頭を冷やした後は3対1のボール回しです。先ほど頭をフル回転させたので、比較的スムーズにボールが回ります。

とはいえ、やっぱりすぐに指摘が入ります。ボールを受ける位置、体の向き、ボールを止める足とボールを置く場所、等々。細かなことですが、この細微にこだわるのがポゼッションであり、それができるから個人でもグループでもボールを奪われることが無くなるのです。

3対1のボール回しのステップアップバージョン。グループのボール回しになります。

テニスコートを利用してコートの四辺にそれぞれ味方がいて、コート中は3対3で縦の対面にいる味方にボールが渡ればゴールとなります。説明の文章が読みにくくなるとそれだけ複雑な練習メニューということになりますね。

縦の辺の反対の辺の味方にボールを届けるのが目的なので、敵がいなかったら1本のパスで終わる話しです。敵がいる中で目的を達するためにどのようなルートを辿るのが良いのか、瞬時に考えかつ味方と共有しなくてはいけません。指示の声も大事ですし、パスの強弱、方向や自分のポジション、体の向き、視線などでメッセージを伝えることもできます。

ポゼッションの目的はボールを奪われないことではありません。目的はあくまでゴールを奪うことであり、ボールを回すことを目的にしてはいけません。

ボールを奪われないためにどのようポゼッションをしなくてはいけなのか、ではなくて、ポゼッションはあくまで目的を達成するための手段なのです。これを頭でも体でも理解させる必要があります。

とにかく頭と体を使って目的を達成するこちらもとても高度なトレーニングメニューです。

最後は仕上げの試合形式のトレーニング。今日、これまでやってきた練習がここで発揮できなければ意味がありません。

試合中でもダメなプレーにはビシビシと指導が入ります。赤の3本ラインの選手のポジションが悪かったのでしょうか?

よく分かりませんが頭を小突かれてますね。がんばれ!!

まぁでも試合ではやっぱり楽しそうにやってます!

そして最後は

負けチームの恒例の腕立て伏せで終了です。

この練習は頭も体もとても疲れる内容なので、まずはたくさん寝てリフレッシュして次に臨んでもらいましょう。練習を見ていた私の感想は、最初はおぼつかなかったポゼッションが最後はそれなりに出来るようになり、この短時間でこの選手たちは凄いな!と驚いたものですが、監督に感想を聞いたところ

「全然ダメ、これじゃあ話しにならない」

とのことでした…。

先は長いけどがんばってくれ!!

しかしこのポゼッショントレーニングは、サッカーに必要な止める、蹴るの基本がとても濃く反映していますね。そして今の日本のサッカー、世界のサッカーのトレンドでもあるので将来どのようなチームに行ってもすぐに対応できる力が身に付くでしょう。

それにしてもこのメニューをこのチームだけでやるのはちょっともったいない。他チームにも紹介してみんなで強くなりたいと思うのは大きなお世話なのかな?

 

西が丘サッカークラブジュニアユースチームについては以下を参照ください。

http://www.junioryouth.nishigaoka.com/

投稿者 松尾