クラブの会員の方でも教室やスクールの運営やお店を経営される方がおります。ホームページを拝見すると、とてもキレイな写真や分かりやすい文章で、同じくホームページを持つ私としても勉強させてもらっています。

また最近は私の友人知人が独立してビジネスを始める人が多く、彼らからホームページのデザインについて聞かれる事が多いです。これまでも同業者や各種教室・スクールを運営している方からホームページについて聞かれる事が度々あったので、この機会にマーケティングを行っていた経験からホームページの作り方を説明してみます。

教室やスクール、小さいな店舗のホームページは基本的にはマーケティングメソッドの一つである、「AIDAモデル」を利用します。今回はその「AIDAモデル」を利用したホームページの作り方を事例を交えてご紹介します。

AIDAモデルとは?

消費者が情報に接してから、商品の購買に至るまでの心理や行動の段階モデルを、それぞれの頭文字をとって「AIDAモデル」といいます。

A(Attention)注目

消費者が情報を受け取って、商品やサービスを知るという認知段階

I(Interest)興味

自分の好みや必要性などを考慮しながら、その情報が自分にとって必要か否かの判断をします。

D(Desire)欲求

その商品やサービスが、経済的合理性にかなって「必要」と判断したり、感性を刺激されて「欲しい」と思った状態。

A(Action)購買

必要、欲しいという段階に達すると、購買行動に移ります。

 

このように人が商品やサービスを見つけて、それを購入するまでの行為をプロセス化したものがAIDAモデルです。

スクール・教室の場合は

さてこのAIDAモデルをスクールや教室のホームページに例えるとどのようになるのか説明します。

A(Attention)注目

ホームページやチラシ、ポスターなどで「こんな事やってるよ!」と宣伝する事です。

I(Interest)興味

スクール・教室のレッスン内容やそれが必要な理由などを分かりやすく記載して、興味を引き付ける必要があります。

D(Desire)欲求

興味を持ってもらったら、より深く訴えなければいけません。ファッションであれば自分がそれを着用した際にどのように見えるのか、見られるのか?を想像できるような仕組みであったり、スクールや教室の場合は自分がそこに入ったらどうなるのかが分かるような仕組みが必要です。それには顧客セグメント別(男性、女性、若者、高齢者など)の体験談や感想、メニュー例などを載せ、より詳細にそのスクールや教室が理解できるコンテンツを作成します。

A(Action)購買

最後の一押し。ファッションなどでは期間限定セール、数量限定セールなど早く買わないと売り切れてしまう心理状況を利用します。スクールや教室の場合は、費用や説明会、無料体験会など気軽に行ける環境作りが必須です。

もうちょっと具体的に。事例「西が丘サッカークラブのホームページの場合」

西が丘サッカークラブのホームページは、それほどキレイなデザインではありませんが、ご覧になっていただいた方にはクラブの事が良くわかると好評をいただいております。特に「子供が入会してからどのような練習をするのか、雰囲気はどうなのか」がとても分かりやすとの言葉を伺います。大変ありがたい事です。そしてこのホームページも当然AIDAモデルを活用して構築しました。以下にその事例を説明します。

まずホームページを見た方が最初に見るであろうトップページには、練習風景を主体にし、誰が、どんな場所で、どのような雰囲気で練習をするのかを重視した作りにしています。ここでクラブの全体的な雰囲気を認知してもらいます(Attention)。

次に「トレーニング内容」のページでは、練習内容を細かく説明し、その目的も記載しています。「このような練習がうちの息子には必要なんだよ!」と思ってくれたらしめたもの(笑)。また「クラブ概要」には西が丘サッカークラブの考え方を抽象的ではない言葉で記載しています。これらの部分がInterestとDesireになります。

Desireの一部としては、「応援メッセージ」として母親だけでなく、父親の方の感想も記載してます。セグメントはそれだけでなく、「初めてサッカーチームに入った方」「他のチームに入っていたが辞めてしまい、西が丘サッカークラブに入った方」など、色々な背景を持った方の感想を記載しています。もちろんこれらの感想は私のねつ造ではなく、実際にアンケートを取らせていただいた言葉です。

最後のActionは、料金メニューや無料体験練習会になりますが、まずは無料体験練習会に来ていただく事を目標としています。それ以上の事はホームページには求めません。

最後に

クラブ立上げ当初は何も考えずにホームページを作成しました。しかし閲覧数や問合せが全く無く、そこでAIDAモデルに沿った内容のホームページを作成したところ閲覧数と無料体験練習会に参加される方が格段に多くなりました。既存のホームページの閲覧数が伸びない、体験参加が増えないとなった場合はホームページを見直すと状況が変わるかもしれません。なお複数の方で運営するスクールや教室の場合は、練習メニューや方針、考え方など関係する方々と意思統一を徹底する必要があります。私もこれを作る時に、監督とは徹底して話し合った記憶あります。決して自分勝手な想いで作ってはいけません。

さて今回は西が丘サッカークラブを事例にホームページの作り方を説明しました。しかし工夫しているのはAIDAモデルだけではありません。他のノウハウは別の機会にまた記載します。

投稿者 松尾