普段の練習において、たまにですが保護者の方から「何でこういう練習をしているのですか?」と聞かれることがあります。特に奇抜な練習をしているわけではないですが、ドリブル練習や1対1の練習を見て、おそらく単に好奇心で聞いているのでしょう。そのような際には練習の根拠をしっかりとご説明するように心掛けていますが、手が離せない時などはどうしても簡略した説明になってしまうのが悩ましく。最近はこのブログにも練習の様子を多く載せていますので、今回は練習の意図について書いてみたいと思います。

これまでのブログ記事を見ていただけると、春先は裸足で練習を行ったり、リフティングやボールコントロールを重視した練習の記事が多く更新されています。そして最近では一対一などボールを激しく奪い合う練習風景が紹介されていますね。

私たちは各クラスの練習を三か月から四か月単位で考えており、新しい子が増える四月ではボールを扱うフィーリングを養うことを意図して、またその部分が不足していることも考慮した結果、裸足やリフティングなどの練習を多く取り入れました。これらの基礎的な技術はとても重要ですが、しかしサッカーは常に相手と対面するスポーツであり、身に付けた技術を相手がいる中で発揮するようにできなければ意味がありません。

そこで四月から五月の二ヶ月間は、ボールを扱う技術を向上させ、六月から七月の二ヶ月でその技術を試合で活かせるように一対一などの練習を多く取り入れています(なお。五月の練習でも一対一の練習、今月の練習でもドリブルの練習は行っておりますが比率が違います。)。六月から七月の練習においては一対一など互いにボールを奪い合う練習を多く行っていますが、単に技術の見せ合いだけではいけません。ポイントは激しいプレッシャーの中で身に付けた技術や想像力を発揮することです。試合に比べ練習ではどうしても激しさが足りなく、なので意図的に私たち指導者が試合のような激しさを求める必要があります。

まとめると四月から七月末の四ヶ月を1クールのようにとらえ、最初の二ヶ月でボールコントロール、次の二ヶ月で相手がいる中でも身に付けたボールコントロールを発揮できるようなトレーニングを行いました。

さてそろそろ七月も終わりになります。果たしてこの練習は来月以降も継続するのでしょうか?その判断の一つが練習試合です。来月は合宿がそこで練習試合をたくさん行います(低学年クラスは合宿に行きませんね・・・)。その練習試合で成長している様子が見れれば次のクールに移ります。次のクールがパスなのかシュートなのか、それともディフェンスなのか?すでにいくつか想定はしていますが、試合を見て優先付けしたいと思います。

このように書いてみると、成長する道のりはほんとに一歩一歩なのだと改めて思います。そして練習の重要性が良くわかります。練習をサボって来ない子はいませんが、練習量が多い子やしっかりと集中して取り組んでいる子が上達するのもしっかりとした理由があるのですね。そういえば八月は夏休みゆえに練習の回数が多くなる子が増える傾向があります。短期間ですがしっかり練習して上達してほしいものです。

 

投稿者 松尾