グラウンドの隅で、ボールを使って

りお先生: 「ゴノくん、この前の練習で『周りを見る』ことの大切さ、少しわかってきたかしら?」

ゴノ: 「うん!ボールをもらう前に首を振るようにしたら、前よりパスを出す場所が見つけやすくなった気がする!」

りお先生: 「あら、いいわね!素晴らしい進歩よ。じゃあ今日は、もう一歩進んで、『自分がボールを持っている時に、相手をどう見るか』について話しましょうか。ボールを持っている時、特にドリブルしている時とか、相手が近くにいる時って、どうしてる?」

ゴノ: 「えっと…ボールから目を離さないようにしてるかな。あとは、とにかく相手に取られないようにって必死になっちゃう…。」

りお先生: 「うんうん、ボールをしっかりコントロールするのはすごく大事なことね。でも、ボールばっかり見ていたり、ただがむしゃらにドリブルしたりしていると、相手にとってはボールを奪いやすくなってしまうのよ。」

ゴノ: 「え、そうなの?なんで?」

りお先生: 「例えば、ゴノくんがドリブルしている時、相手のディフェンダーが近づいてきたとするわね。その時、ゴノくんがボールしか見ていなかったら、相手がどっちから足を出してボールを奪おうとしているか、わかるかしら?」

ゴノ: 「うーん、たぶんわからない…いきなり足が出てきて『あ!』ってなるかも。」

りお先生: 「そうなのよ。相手の動きが見えていないと、相手の思うようにやられてしまうことが多いの。でも、もしボールをコントロールしながら、顔を上げて相手のこともしっかり見ることができたらどうかしら?

ゴノ: 「相手のことが見えたら…?」

りお先生: 「そう。相手が、

  • どれくらいの距離にいるか?
  • どっちの足からボールを奪いに来ようとしているか? (体の向きや重心でわかることがあるわよ)
  • どの方向にゴノくんを行かせたくないか? (相手が立っている位置で、ドリブルのコースやパスコースを限定しようとしているのがわかる
  • どんなスピードでプレッシャーをかけてきているか? こういう情報がわかるようになるの。」

ゴノ: 「へぇー!相手を見るだけで、そんなに色々なことがわかるんだね!」

りお先生: 「そうなのよ。例えば↓の私がプレーをしている写真なんだけど、私の目線を見てもらえればわかるけど、ボールを見ないでドリブルして周りをしっかり見てるのね。そして、同時に色々な事を考えているのよ。

そしてここからがさらに重要なんだけど、相手の今の動きを見るだけじゃなくて、『この相手は次にどう動いてくるかな?』とか、『あの味方は次にどこに動きそうかな?』って、未来のプレーをいくつか頭の中で想像してみるの。」

ゴノ: 「未来を想像する??」

りお先生: 「そう、『予測』とか『想定』って言うんだけどね。例えば、目の前の相手がプレッシャーに来ているのを見て、『このまままっすぐ突っ込んできそうだな』とか、『いや、パスコースを切りに来るかもしれないな』とか、いくつかのパターンを考えるのよ。

同時に、『あっちの味方はスペースに走り込みそうだな』とか、『こっちの味方は足元でパスを受けようとしてるな』とか、味方の動きも予測するの。」

ゴノ: 「相手と味方の次の動きを、いくつか考えるってことか…なんだか難しそう。」

りお先生: 「確かに最初は難しいかもしれないわね。でも、これができると、ものすごくプレーの質が変わるのよ。なぜなら、事前にいくつかのパターンを想定しておけば、実際に相手や味方がどう動いても、すぐに一番良いプレーを選ぶことができるからなの。」

ゴノ: 「どういうこと?」

りお先生: 「例えば、ゴノくんがドリブルしていて、相手が近づいてきたとするわね。その時、頭の中で、

  • 『もし相手がまっすぐ突っ込んできたら、ワンタッチで右の味方にパスしよう(プランA)。』
  • 『もし相手がパスコースを切ってきたら、ドリブルで縦に仕掛けよう(プランB)。』
  • 『もし相手が距離を取って様子を見てきたら、近くの味方とワンツーを狙ってみよう(プランC)。』 みたいに、いくつかの『もしこうなったら、こうする』っていうプランを持っておくの。そうすれば、相手が実際にどの動きをしてきても、『よし、プランBだ!』って感じで、迷わず素早くプレーできる。ボールをもらってから『えーっと』って考えるんじゃなくて、『見て、予測して、決めておく』という流れができるのよ。」

ゴノ: 「なるほど!あらかじめ考えておけば、慌てなくて済むし、良いプレーができそうだね!」

りお先生: 「その通り!相手の動きだけじゃなく、味方の動きも予測するから、『相手はこっちに来るだろうけど、味方がこっちに動いてくれるはずだから、そこにパスを出せばチャンスになる!』みたいな、もっと複雑で効果的なプレーもできるようになるわ。ボールを持っている時に相手や味方を見るっていうのは、ただ現状を確認するだけじゃなくて、次の展開を読んで、最適なプレーを選択するための準備でもあるのよ。」

ゴノ: 「そっかー!相手を見るだけじゃなくて、その先を考えるのが大事なんだね!」

りお先生: 「そうよ。もちろん、これもボールコントロールの技術と同じで、練習が必要ね。ドリブル練習の時も、ただコーンをかわすだけじゃなくて、『もしこのコーン(相手)がこっちに動いたら…』って考えながらやってみると良い練習になるわよ。」

ゴノ: 「うん!わかった!ボールを持ったら、相手や味方を見て、次に何が起こるか考えてみるようにする!」

りお先生: 「よし、その調子よ!相手や味方の次の動きを予測して、賢くプレーできるようになれば、ゴノくんはもっともっと手ごわい、そして頼りになる選手になれるわ。頑張りましょう!」

ゴノ: 「うん!ありがとう、りお先生!」

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投稿者 松尾