最近、指導の現場で私はよくこう声をかけています。
「ドリブルのスピードを上げるな!」と。

一見、逆説的に聞こえるかもしれません。多くの選手が「速くドリブルできる=上手い選手」と思い込み、やみくもにスピードを追い求めがちです。しかし、それは大きな誤解です。

たしかにスピードは武器です。しかし、ただ速いだけのドリブルでは、プレーの質は上がりません。むしろミスが増え、ボールを失いやすくなります。特にグラウンド中央や相手ゴール前など密集エリアでは、速さよりも「変化」と「正確さ」が重要です。

たとえば、グランド中央付近でスピード全開のドリブルをしたとしても、一人は抜けても次のディフェンダーにすぐ捕まってしまいます。そしてスピードを上げたことでボールコントロールが雑になり、結局は奪われる。これでは意味がありません。

本当に必要なのは、「スピードの変化と方向の変化」です。スピードに緩急があれば、相手のタイミングをずらすことができ、意図的にスペースを作り出すことができます。

特に重要なのは、「ボールタッチのスピードを上げる」こと。速く動くのではなく、正確で速いタッチを繰り返すことで、相手に隙を与えずに状況を打開できます。

もちろん、カウンターのような長い距離を一気に運ぶ場面ではドリブルスピードが求められますが、1対1や細かい局面で必要なのは“プレーの質”と“判断力”です。

そのため、最近はスピードを上げないで相手を抜く練習に取り組んでいます。このトレーニングによって、選手たちに余裕が生まれ、視野が広がり、判断力も向上してきました。

「速いだけでは通用しない」——これは女子選手だからこそ、今のうちに身につけておきたい感覚です。焦らず、正確に、そして賢く。そんなドリブルを目指していきましょう。

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投稿者 松尾