少し時間が経ってから改めて新生日本代表の試合を見ました。南アフリカW杯で勇退した岡田監督に代わって、イタリアの名将ザッケローニに率いられる、我らが日本代表。

 

結果はご存知の通り、強豪アルゼンチンに勝利して、こちらも強豪の韓国に引き分け。とりわけ目立ったのがその守備力でした。南アフリカW杯では、世界でも評価された組織的な守備はそのまま引き継がれ、またそこに個人能力が上乗せされた守備は、要となる中澤選手とトゥーリオ選手がいなくてもとてもソリッドなブロックを構築していましたね。この要因はなんと言っても各自が植え付けた”自信”でしょう。南アフリカW杯では、キーパー以外の10人で守れば守備が崩壊する事が無いという事がわかり、試合を重ねるにつれて9人でも守れる!7人でも守れる!という若干疑心暗鬼の状態から、あれ?もしかして1対1でも負けてないぞ!という確信に変貌していきました。これが今回のアルゼンチンや韓国が相手でも、守備はまず負けないだろうという自信のもと、安心感のある守備を披露できた事かと思います。

 

そのバックボーンにあるのは、先にも書きましたがW杯という真剣勝負の舞台で得た”自信”でしょう。これは皆さんの経験で例えると、試験前に思い残す事無く勉強したから絶対に良い点が取れる、受験に合格する。またサラリーマンの方であれば、大事なプレゼンの前に、これだけ下調べをしたからもう大丈夫、繰り返し予行練習をしたから何を聞かれても絶対に返答できる。など虚勢とは違うそこまでの努力の上に成り立つ絶対の確信(自信)を得た事があったかと思います。

 

そのような経験(事前の準備、努力)があれば、たいていの事には動じる事無く無難に対処できるでしょう。今の子供達もこれから色々な場面に遭遇するかと思います。その時にサッカーであれだけ頑張れたのだから、このくらい何ともない!サッカーでは誰にも負けなかった、だから今回も必ず勝つ!という思いに至って前に進んでくれると、指導に携わる者としてこれ以上の幸せは無いですね。

投稿者 松尾