前回の記事は結構な閲覧数でした。子供の進路は皆さんやはり気になるようですね。私たちサッカー界で生きてきた人間にとっては身近な話しですが、これまで縁が無かった方はそれこそクラブチームと部活に違いさえわからないですからね。

さて今回は前回の引き続きで、ユースチームと部活の違いを選手の視点からご紹介します。これも同様サッカーダイジェストの記事から抜粋です。

「高卒vs大卒vsユース上がり それぞれのメリットは?」

この記事はそれぞれの経験者の感想が記載されています。

プロチームのユース出身
・実力があれば高校生でもトップチームの練習や試合に出場する事ができる。
・選抜された選手が揃うのでレベルが高い中で練習できる。
・専門コーチ、良いグランドなど環境がとても良い。
・個性を大事に育成してもらえる。

高校出身
・ハングリー精神、精神的な逞しさを養う事ができる。
・集団生活を経験できる。
・熱い気持ち、責任感を培うことができる。
・サッカーだけでなく私生活まで指導してくれる。
・卒業後の進路の選択肢が多い(プロのユースチームはそのチームのトップにあがるのが通例のため)

大学出身
・技術、戦術を論理立てて学ぶ事ができる。
・大学サッカーリーグの運営を選手が行うため、計画立案や運営の経験を積むことができ、自立した考えや立ち振る舞いを求められる。
・大人数の前での発言や意見のとりまとめなど社会的な経験を積むことができる。

これを読むとユースチームは自由で個人主義、高校の部活は厳しく全体主義という印象を受けますが、最近はユースチームでも挨拶や礼儀なども厳しく、高校では専門トレーナーがいたり個人を尊重する傾向にあります。お互いの良いところを取り入れた好循環な環境ができつつある印象を持っています。

興味深いのは大学です。上記の意見は大学を卒業したJリーガーの言葉であり、成功した人の言葉です。大学では様々な経験ができますが、それは自主的に動く事が前提であり、それが出来ない選手は必然的に消えていくのでしょう。無名だった選手が大学で一躍有名になるケースがあります。それは周りに流されず、誘惑に負けず、絶えず自分の成長の為に必要な事を取り入れてきた選手です。子供から大人への変換がスムーズにできれば大きなメリットを得る事ができます。

何が良いルートなのかはその人次第です。どのような環境であれ、日々全力を尽くす人は伸びますし、反対に最高の環境でも手を抜く人は消えていきます。本人の意思と実力と生活環境(通える範囲のチーム、費用など)で決めるしかないですね。また雑誌にはそれぞれに掛かるざっくりとした費用が載っています。ただ費用は各チーム、学校なので違いがあるので何とも言えません。安いと言われる部活でも遠征費や合宿費用はそれなりに掛かるでしょうし。

今回の記事は8月10日に発売された「サッカーダイジェスト」の記事を参考にしました。その他にも面白い記事がありますので興味がある方はぜひ購入してください。

投稿者 松尾