今日の試合で四年生大会が終了しました。結果は出ませんでしたがこうなる事は予想しておりましたので特別な驚きはありません。
このチームが持っている可能性はとてつもないものがあります。中心選手の何名かは六年生大会にも出場して活躍できるだけの力があり、他の選手も今はダメなところが目立ってしまいますが、それを改善できればみんなとても良い選手になります。
改善する過程においては本人が自覚して取り組む必要があり、それが出来ないと意味がありません。果たして彼らにそれが出来るでしょうか?
なお、このチームの特徴として非常に素直で真面目な子が揃っており、指示されたことに対し忠実に実行する行動力を持っています。横目で見てると保護者との関係もとても良好で、母親に対してもなんだかんだ言って思いやる気持ちがあり、保護者からしてもこちらもなんだかんだ言って可愛い我が子なのでしょう。

しかし・・・

言われたことを忠実に実践する能力だけでは、一瞬で全てを判断し実行しなくてはならないサッカーにおいて、それだけでは十分ではありません。監督から指示があったとしても状況によっては指示を守らないプレーも必要ですし、そもそも監督が全てのプレーを指示するのは不可能です。必要なのは周りの状況を把握し、最適な行動を選択する判断力と決断力、そしてそれを実践する技術力です。要は自ら考える力を付ける必要があるということですね。

この「考える力」を身に付けるということですが、これは「考えろ」と監督が言うよりも外部からの刺激でそのような状況に陥った方が効果的に身に付きます。そのように考えると、これまでみんながやっているからサッカーをしている、仲の良い友達がいるからサッカーをしているなどサッカーに取り組む気持ちが少しフワフワしてたように見受けられる子が、この惨敗を受けて気持ちを新たに取り組んでくれるのではないかと考えています。

試合中の写真を撮っていて気付いたのですが、みんな表情が暗いです(笑)これまでは負け試合でも一生懸命に前向きな表情が特徴だったこの子達が、今日の試合ではこれまでとは違った表情を見せています。おそらくサッカーをやって初めて「悔しい」「負けたくない」という気持ちが芽生えたのではないでしょうか。

誰一人楽しそうにやってないですね(笑)
これまで彼らの色々な顔を見てきましたが、こんなにつらそうな顔を初めて見ました。もちろん私たちはこの大会で出た課題をトレーニングに落とし込んで改善する作業を行いますが、それよりも(本人たちにも言いましたが)、この試合で自分が出来なかったこと、相手に勝てなかった原因を考え、どうすれば勝てるようになるのかを自ら考え実行しなければ良い選手になれません。

目標を立て、実践し、検証する。その繰り返しで前進していくのです。これは社会に出てからも必要な能力で、一流のビジネスマンは意識的または無意識に実践していること。それを小学生で経験できる機会があるなんて、彼らはとても良い機会に恵まれてますね。やるかやらないかは自分次第ですが、まぁ大丈夫でしょう。とにかく一年後の彼らに期待です。

投稿者 松尾