五年生大会、今日は三試合目。

一勝一敗で迎えた今日の試合、この試合で勝てば予選リーグ突破が期待できますが・・・。

ま、さすがにそれほど甘くはないですね。前半はがんばりましたが後半は耐え切れずに失点を重ね、終わってみれば完敗でした。予選リーグはまだ一試合が残ってますが決勝トーナメントに進出するのは難しいでしょう。

しかし結果は残念でしたが、内容はとても良かったですよ。全員が自分のベストを尽くしたと思いますし、やれるだけのことはやりました。おそらく各々自分の実力に手応えを感じたのではないでしょうか。試合後に数人と話しましたが、出来たプレーと出来なかったプレーの評価は私が感じたものと一緒でしたし、頭の中は整理されていると思います。

ところで「ゴールデンエイジ」という言葉をご存知でしょうか?これはアメリカの医学者・人類学者のスキャモンさんが発表した有名なスキャモン曲線を基に人間の神経系統の発達時期からスポーツに適した年代を表す言葉です。

子供のうち特に3歳から11歳が神経が人生において一番発達する時期であり、スポーツをするなら11歳までにしっかりとトレーニングすることが重要と言われ、その量と質で将来が決まる事もあるとさえ言われています。ですので世の多くの指導者は小学生のトレーニングを重要視し、しっかりとトレーニングさせようとするのです。インターネットで「ゴールデンエイジ」と検索するとたくさんのサイトが出てきますね。それだけ情報の需要があり、スポーツや発育の世界で常識となっているのでしょう。(※ゴールデンエイジの年齢設定はもっと細かく設定されていますが、便宜上ここでは3~11歳をゴールデンエイジとします)

しかし私は少しだけ疑問に感じています。もちろんゴールデンエイジと呼ばれる期間に神経系統がとても発達するのは事実でしょうし、その間のトレーニングの重要性も否定しません。ただゴールデンエイジの期間は本当に11歳(頃)で終わってしまうのでしょうか?調べてみるとこのスキャモンの発育曲線が発表されたのは1928年で今からなんと89年前です!

以前のブログ(100年後の君へ)で書きましたが、今の小学生の大半は100歳まで生きるようです。これは学術的なデータをもとにした分析から予測された数字です。今でも年々寿命が伸びており、今後の医学の発達も期待できるので十分納得できる数値です。なお寿命が伸びるといっても、老人の期間が長くなるわけではなく、20歳までの期間や青年から中年と言われる期間、そして老人の期間それぞれが長くなっており、例えば私たちの世代が50歳になった時の健康状態が今の小学生が70歳になった時の健康状態になるのでしょう。良く言えば若々しくいられる時期が長くなるのです。しかもこれは既に私たち世代にも変化がおこっています。私たち世代の親が50歳の頃は言葉悪いですが「おっさん」「おばさん」でしたよね?しかし今のお父さんはほっそり体型で健康的な方が多く、お母さんたちもとても綺麗な方ばかりです。私たち世代の親と比べると凄まじい変化があります。

おそらく生活環境が時代と共に変化して、より健康でいられる期間が長くっているのでしょう。細胞が生きている期間が長くなっているように思えます。そのように考えると今の小学生の成長は、スキャモンさんが発表した約90年前よりも変わっているでしょうし、ゴールデンエイジの期間も長くなっているのではないかと仮説を立てることができるのです。

その仮説を検証するのは学者の方にお任せするとして、感覚的に今の五年生や六年生の神経系統が発達するピークの時期にはどうしても思えず、まだまだ発達する余地があるように見えますし、彼らの潜在能力が引き出せるようになるのはあと数年かかるように感じます。もちろん個人差はあるでしょうが、このクラブで試合に出ている子たちが爆発的に上達する時期はもっと遅く、中学生になってからのように思えてなりません。

そのように考えると、この時期の試合で勝った負けたはあまり重要でなく、個人の実力を見抜き、常に全力で取り組むことを重視して出来なかったプレーをどうすれば出来るようになるのか論理的に考えさせることが重要と考えます。今日の試合でもあれだけ機敏な動きが出来ない子たちが、それでもあれだけ出来るんだ!と驚きましたし、やろうとしているプレー、チャレンジする姿勢はとても評価できるものでした。

試合は負けましたが、彼らがこのまま真面目にトレーニングすれば末恐ろしい選手になるなと感じた試合です。ただ残念なのが本人たちがその可能性に気付いてなく・・・。将来は自分の選択と行動で決まります。どのような将来を掴み取るのは彼ら次第。自分を信じてぜひ後悔が無いようにしてほしいですね。

投稿者 松尾