先日、国立スポーツ科学センターの「2013スポーツ祭り」に行ってきました。年に一度この施設の内側を見れる良い機会。東京オリンピックを控え、これからこの施設の重要性が益々高まるでしょう。

会場には背中にネームプレートを付けたアスリートが多く見受けられました。おかげで選手名と競技が分かってとても助かりました。サッカー以外はそれほど詳しくない私にとっては、恥ずかしながら顔を見ても分からないのが現状です・・・。

しかしこれはおそらく私だけではないでしょう。多くの方がレスリングの吉田選手や水泳の北島選手の顔を知っていても、その他の選手は例えオリンピック代表選手ですら道ですれ違っても気付かないと思います。

考えてみればこれはとても悲しい事ですよね。4年に一度のオリンピックの晴れ舞台に登るそれまでの期間は、全く注目されずしかしとても厳しいトレーニングと試合を行っているわけです。しかもメジャーなスポーツ以外のほとんどの種目は予算が限られ、満足な環境で練習が出来ず、自腹で海外遠征に行く事もあるそうです。私たち観客はオリンピックでの彼らの奮闘に勇気をもらい、日々のモチベーションに繋げているわけですから、これまで観る機会が無かったスポーツにもっと関心を持つべきなのではないかと、背中のネームプレートを見て、ふと考えてしまいました。

元日本代表監督のイビチャ・オシム監督はスポーツについて以下のように語っています。

「スポーツとはなんでしょう?見て楽しむもの?やって楽しむもの?どちらも正解でしょう。しかし完璧にエレガントな正解とは言えません。

スポーツは育てるもの。

人の心を育て、体を育て、チームワークを育て、夢や情熱を育てるもの。そしてそのスポーツもまた、育てられることを必要としています。スポーツには人生と似たところがあり、何かを成し遂げようと思えば、必要な条件を整えなければなりません。

スポーツが人を育てるように、人もまた、スポーツを育てていく必要と責任があるのです。」

今みなさんが関わっているサッカーは、たくさんの方が興味を持って注目したおかげで、良いグランドができ、子供達が安全な環境の中で元気いっぱい練習する事ができます。このように一人ひとりが特に特別な事をしなくても、ただ関心を持つだけで選手や子供達に良い環境を提供する事ができるのです。みなさんも機会があれば、サッカーだけではなく違う競技もぜひ足を運んでご覧になってください。

投稿者 松尾