7月26日から二泊三日で、大会合宿に行ってきました。

新型コロナウィルスの感染者が激増している昨今ですが、当チームからも感染者や濃厚接触者が発生し、試合可能ぎりぎりの12名で参加です。大会とはいえ結果を狙うのは来年度の話しで、今回は強化に徹することはスタッフで話し合っており、その中でも特に守備戦術の浸透を図りました。

攻撃に関しては、個人の能力に負うところが大きく、今はまだ小さく細い選手が多いこのチームは、個人の身体的な成長によって今後はがらっと様変わりすることが考えられます。なので今の段階で攻撃の戦術を徹底させても、1年後には変更している可能性があり、それなら誰が出場してもやることは変わらない守備戦術を強化するのが、現時点において優先的に実行することになります。

しかも強い相手ばかりなので(中学2年生の大会に参加した中学2年生が4名だけですから、どうしても厳しい試合になります)、守備戦術を強化するのはとても理想的な状況です。

結果的にはとても有意義な合宿になりました。ほとんどの試合は大敗してますが、失点の原因を突き詰めると個人の能力の差なのでそれは気にしていません。体の大きな2年生に小さな1年生が勝てるはずはなく、失点する直前までの守備がとても大事で、そこまで上手くいっていたらOKでしょう。

今合宿を象徴する写真を少し掲載してみます。

監督がボードを使って、誰がどのように動き、どのポイントでボールを奪うのかを念入りに説明しています。宿舎のミーティングでもグランドでも今回はこのような光景がいつも見られました。

こうや君とはやと君が相手を挟んでいるところ。この選手にパスを来るように誘導し、パスが来た瞬間に二人でガツっと激しくボールを奪えるか?がポイント。

けんた君のディフェンス。しっかりとボールを見ていますが、おそらくここはボールを見るのではなく、激しくボールを奪いに行くところ。

この写真もせり君とゆうま君で相手を挟み込んでいます。ここまでの誘導は成功しています。ここでボールを奪えるか?

攻撃では非凡な才能を見せるりんたろう君。今回はフォワードの守備を徹底して指示されていました。近代サッカーではFWが2度も3度も相手ディフェンダーを追い回します。

ゆうま君とえいと君の守備。体を入れられてキープさせていますが、ここでディフェンダーがアタックをしないとこのポジションから攻めの起点を作られてしまいます。なので相手にぶつかられようが、ファールにならないようにボールを奪取します。これはそれが成功した良い場面ですね。

ミッドフィールダーのけんた君と吉野君。この場面、この二人は上のゆうま君やえいと君のようにもっと相手にぶつからなくてはいけません。ここをどれだけ厳しいアプローチが出来るかが、とても重要です。今は体が小さいからボールを奪えなくても良いのです。しかしこのポイントを狙う、という意識が重要ですね。

これはゆなた君のディフェンスで相手と共に倒れこんでしまったシーン。ゆなた君のポジションでボールを奪わなくてはいけない場面だったのでこのようにぐちゃぐちゃとなるのは正解です。良く頑張りました。

フォワードのゆいと君とその近くにいる吉野君。この二人が近くでプレーするのが攻撃の戦術です。ゆいと君のポストプレーの精度によって得点の可能性が変化します。本人の評価と指導者の評価のギャップが気になるところ。

フィールドの中央で吉野君がスルーパスを出すシーンです。ここの精度もとても重要。本人の評価はどうでしょうか?

吉野君のスルーパスを信じて走り、ディフェンスでもしっかり走るせり君。最近、走力が増してサイドのプレーヤーとして、とても成長しています。

こうや君とえいと君のディフェンスライン。えいと君がこうや君のサポートにすぐに行けるポジションにいます。二人の距離感も良いですね。ちなみにこうや君は攻撃も守備もがんばってました!!

センターバックの二人。ゆうた君はえいと君のサポートにすぐに行ける距離にいますね。正しいポジションです。ただ、ゆうた君がボールを奪取する写真が無く、やはりそこの強さが彼の課題なのでしょう。どのポジションでも器用に出来るゆうた君ですが、はっきりとした自分の強さを作らなくてはいけません。

ゴールキーパーのたかお君。特に高いボールの処理が良かったです。集中力が高く、ミスが無いのも良いですね。ゆづき君は少し意識を変えないとヤバいかも??

この合宿では、フォワード、ミッドフィールダー、そしてディフェンダーの守備について意思統一を図りました。上部にも書きましたが最後の場面で身体的な弱さにより、ボールを奪いきることが出来ずに失点を重ねてしまいましたが、それは身体の成長によって補えるはず。そこまでの守備の過程はとても良くなったのがこの合宿の成果でしょう。

グランドにおいてはとても成功した合宿ですが、しかしグランド外のところでは多くの課題が浮き彫りになりました。例えば他のチームの選手は、私たちスタッフに対してすれ違いざまに大きな声でしっかりと挨拶をしますが、私たちの選手は私たちスタッフに対してもこちらから指摘しないと挨拶をしない時があったり、”大きな声”で挨拶が出来なかったり。忘れ物や嫌いなものは食べれないなど、挨拶を含め中学生とは思えない幼稚な部分もまだまだ残っています。足や他が痛いから試合に出れない、それはしょうがないし強制できないことなのですが、「痛さ」の基準がとても低いように思えます。

他のチームの選手と比べると、このあたりの立ち振る舞いの差はとても気になります。挨拶をきちんとするからサッカーが上手くなる、忘れ物をしない、好き嫌いなく食べるからサッカーが上達するという簡単な話しではないですが、自己管理など他チームの選手たちとの精神的な成長の差を感じてしまいます。

他人とコミュニケーションを取るのが苦手だけど、挨拶は必要だからやる、自分の物、チームの物の管理を意識する、嫌いな食べ物は…ちょっと言葉が無いなぁ…。

集団生活においては個人よりも集団を優先しなくてはいけないという意識を、どれだけ育むことが出来るのか?それがこのチームのメンタルの課題です。でもこれは家庭の環境もあるので、私たちだけで改善するのはちょっと難しいですね。

しかし全員がダメということはありません。例えばえいと君は挨拶がしっかりしてますし、自分の管理は問題ないですし、試合においては自分を客観視してチームのために貢献したいという話しを監督としていました。今、自分はこのポジションだけど、チームのことを考えたらあのポジションの方が良いのではないか?等々。

このような意識を全員が持てれば、このチームはとてつもないブレイクスルーを果たすでしょう。

各自、洗濯は自分たちだけでしっかりと出来たので、ゆっくりだけど成長していくはずです。

期待して良いのかな??

西が丘サッカークラブジュニアユースについては以下のリンクからご確認ください。

http://www.junioryouth.nishigaoka.com/index.html

投稿者 松尾